甘くして差し上げよう
純粋に好きだと思った。一目惚れとまではいかないけれど、二回三回と見ただけで惚れ込んでいた。
彼――桜音(おと)くん――を好きになったのは一月の初め。そして二月その先には恋する女子による一大イベント、バレンタイン。
これは告白するしかないでしょ、と私の中の変な考えがグルグルと回っている。もちろん私だって、振られるならちゃんと振られたほうがいいと思っているのだ。なので告白するつもり。
シチュエーションを頭の中で組み立てて……と一月の中旬である今から私のバレンタインの準備は始まっていた。世の中そんなもんだと思う。
「桜音くん、おはよう」
挨拶は欠かせない。たとえ返事がなくても。聞こえてないとしても。もう“ただのウザイやつ”でしかないかもしれないけど、それでも好きだから。
好きだとなんでもできるんだ。
彼――桜音(おと)くん――を好きになったのは一月の初め。そして二月その先には恋する女子による一大イベント、バレンタイン。
これは告白するしかないでしょ、と私の中の変な考えがグルグルと回っている。もちろん私だって、振られるならちゃんと振られたほうがいいと思っているのだ。なので告白するつもり。
シチュエーションを頭の中で組み立てて……と一月の中旬である今から私のバレンタインの準備は始まっていた。世の中そんなもんだと思う。
「桜音くん、おはよう」
挨拶は欠かせない。たとえ返事がなくても。聞こえてないとしても。もう“ただのウザイやつ”でしかないかもしれないけど、それでも好きだから。
好きだとなんでもできるんだ。