サイボーグ男と不器用女(2/10番外編追加)
契約
遠くで、エレベーターが到着した音が響く。







扉が閉じた瞬間、あっと思って手を離した。



…というよりは、御影さんが微笑んだのを見た瞬間、力が抜けた。









月明かりに照らされた資料室で、"伊東商事"のプリントが、私の靴の上や、下段の棚、数メートル先の壁まで散らばっている。



素足のまま、歩き回って1枚1枚拾った。
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