2.9次元?サラトガーナの王妃になる私の運命の糸は何色なのか
浮気の現実

珍しくお昼前まで寝たなぁ…疲れてたんだね。

久しぶりに母の夢を見た気がするけれど、夢って覚えていないことが多いからわからない。お墓参りへ行こうかな。

小さなカレンダーを見て‘2’の並ぶ2月22日だと、どうでもいいことを思いながらお湯を沸かす。22日はショートケーキの日だと先週聞いたな…カレンダーで常に‘15日イチゴの日’が上のある22日はショートケーキの日らしい。ケーキを買って帰ろうか…

ひとりぼっちのクリスマスにもバレンタインにも甘いものを食べる気にはならなかったので、元気が出てきたということだね…と自分に言い聞かせる。

白い花が好きな母のために白いカラーを買ってお墓へ着くと

「…誰だろ…?」

白梅が供えてあった。

「お母さん、誰か来てくれたの?思い当たる人がいなくてお礼も言えないんだけど…」

私達には身内がいない。寂しそうな母の墓前にどなたかがお花を分けて下さったのかと思って周りを見るけれども、白梅が供えられているのはここだけだ。

「まあいいか。白梅とカラー…組み合わせがちょっと…だけど我慢してね、お母さん」
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