鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「知るか。普通の女性に合うものと言ったら、確かに変な顔をされたが……なんか、文句あるなら自分で買いに行けよ」
「オデット。この紙袋に、君の普段着を買って来たものを入れてる。また確認して、合わなければ店に交換しに行くか」
昨日着の身着のままで逃げ出して来たばかりのオデットが現在着用しているのは、キースの古着の大きなシャツと腰で紐で縛って留める緩い下衣だ。下着は昨日着ていたものを、洗って夜に干していたものなので少し湿っている。
だから、アイザックがわざわざ買って来てくれたという品物は本当に嬉しいものだった。
「あっ……あのっ、ありがとうございます。私のために、すみません」
男性が一人で女性の服を買いに行ったとなると気まずい思いをさせたのかもしれないとオデットがアイザックに頭を下げると、彼は大きく息をついて髪をかき混ぜた。
「別に……謝る必要はない。これは、本当に何も知らない。世間知らずのお姫様のようだな……キース。変な気は起こすなよ」
「問題はないだろ。俺だって、独身で結婚相手募集中だ」
横目で睨まれたキースは、素知らぬ顔でお茶を飲んだ。
「オデット。この紙袋に、君の普段着を買って来たものを入れてる。また確認して、合わなければ店に交換しに行くか」
昨日着の身着のままで逃げ出して来たばかりのオデットが現在着用しているのは、キースの古着の大きなシャツと腰で紐で縛って留める緩い下衣だ。下着は昨日着ていたものを、洗って夜に干していたものなので少し湿っている。
だから、アイザックがわざわざ買って来てくれたという品物は本当に嬉しいものだった。
「あっ……あのっ、ありがとうございます。私のために、すみません」
男性が一人で女性の服を買いに行ったとなると気まずい思いをさせたのかもしれないとオデットがアイザックに頭を下げると、彼は大きく息をついて髪をかき混ぜた。
「別に……謝る必要はない。これは、本当に何も知らない。世間知らずのお姫様のようだな……キース。変な気は起こすなよ」
「問題はないだろ。俺だって、独身で結婚相手募集中だ」
横目で睨まれたキースは、素知らぬ顔でお茶を飲んだ。