天涯孤独な虐められ眼鏡女子のお仕事は、隣の幼なじみだけにバレている(マンガシナリオ)
5.もしかしてキス……!?
〇線路沿いの道路(朝)
美弥、湊に抱きしめられながら泣き出す。
湊、美弥が濡れていることに気が付く。美弥から鞄を奪い、お姫様抱っこ。
美弥「ふぇっ!?」
美弥、慌ててしがみつく。
湊、急いで車に連れていく。後ろの座席のスライドドアが開く。
美弥「車が濡れちゃうよ」
湊 「気にしなくていい」
〇同 車の中(朝)
湊、美弥を後部座席の前に立たせる(中腰状態)
湊、スーツの上着を脱ぎ、手渡しながら
湊 「スカートと、靴も靴下も全部脱いで」
美弥「えぇっ」
湊 「風邪を引くから」
湊、美弥の返事は聞かずに扉を閉める。
美弥、スカートを脱ぎ、湊の上着で下半身を隠しながら座る。
湊、運転席に座る。バックミラーで美弥の顔を確認。
湊、美弥に見えない場所でスマホを幸一郎と通話状態にする。
湊 「家まで我慢して」
美弥「湊お兄ちゃん、授業は?」
湊 「どうでもいい」
美弥М『よくないよ~~!』
湊、車を発進させる。
湊 「美弥ちゃんの方が大事だから」
美弥、うれしいような申し訳ないような複雑な表情。
湊、バックミラーで美弥を見ながら
湊 「何があった?」
美弥、言いにくそうに
美弥「えっと、石に躓いて、中庭の池に」
湊 「中庭通らなくても昇降口に行けるよね?」
美弥、言葉に詰まる。
湊 「誰?」
美弥「えっ?」
美弥、普段はほんわかしている湊が、ピリッとした雰囲気を出し、驚く。
美弥М『湊お兄ちゃん、怒ってる……?』
美弥「……綾小路さんと……」
美弥、バックミラーで湊の表情を確認したいが、よく見えない。
湊、美弥の話を聞きながら、ハンドルをギリッと強く握る。
○間宮家 駐車場(朝)
幸一郎、駐車場でブランケットとタオルを持ち、待ち構えている。
湊が運転する車が駐車場に入る。
湊、スマホの通話を切り、車を降りる。幸一郎からブランケットを受け取る。運転席から、美弥を見ないようにしながらブランケットを差し出す。
湊 「美弥ちゃん、これでぐるっと身体が隠せるかな?」
美弥「あっ、はい」
美弥、ブランケットを受け取り、下半身に巻き付ける。
美弥「大丈夫です」
湊、後部座席のドアを開ける。美弥をお姫様抱っこ。
美弥「み、湊お兄ちゃんっ、歩けるよ? 大丈夫だよ?」
湊 「靴、濡れているでしょ」
美弥、いつもの優しい笑顔の湊にホッとする。
湊、須藤家に向かって歩く。
○須藤家 バスルーム(朝)
湊、美弥を抱えたまま、バスルームに向かう。そっと美弥を下ろし、
湊 「まずはゆっくり温まって」
湊、美弥の頭を撫で、出ていく。
○同 リビング(朝)
美弥、お風呂上り。乾ききっていない髪、スウェット上下で入ってくる。
湊、ソファーに座りパソコンを見ている。美弥に気づき、立ち上がりながら
湊 「ココアでいい?」
美弥「あ、ううん。今は」
美弥、ソファーに座る。
湊、美弥の髪に触れながら
湊 「しっかり乾かさないと」
美弥、真っ赤な顔で、部屋を出ていく湊を目で追いかける。
湊、ドライヤーを手に持ち戻る。ソファーの後ろから美弥の髪を乾かし始める。
美弥「自分で」
湊、乾かし続ける。ドライヤーを止め、櫛でときながら
湊 「……ごめんね」
美弥「えっ?」
湊 「守れなくて」
美弥、両手をぶんぶんと横に振りながら
美弥「湊お兄ちゃんのせいじゃないし」
湊、ドライヤーと櫛をテーブルに置き、ソファーに座る。パソコンの監視カメラ映像を見せ、女子生徒①と女子生徒②を指差しながら
湊 「彼女たちは退学にできたけれど」
湊、琴葉を指差し
湊 「彼女は直接手を出していないから、退学にできなかった」
美弥「退学!?」
湊 「音声がなくて、その場に居ただけでは処罰できなくて」
美弥「でも退学なんて」
湊 「虐めは誰も幸せにならない」
美弥、返事に困り、俯く。
湊、美弥の頬に触れ、顔を上げさせながら
湊 「美弥ちゃんを虐めるなんて絶対許せない」
美弥と湊、見つめ合う。
美弥M『そんなこと言われたら、大事にされてるって勘違いしちゃうよ』
美弥、顔が赤くなる。
美弥と湊、キスしそうな雰囲気で、顔が近くなる。キスまであと少し。
美弥M『まさか、キス……!』
美弥、ギュッと目を閉じる。
玄関が開く音。慌てて走ってくるバタバタという足音。
美弥と湊、ハッとして離れる。
翔、勢いよくリビングの扉を開けながら
翔 「美弥!」
美弥、ビクッとしながら振り返る。
翔、美弥に駆け寄り、両肩を掴みながら
翔 「大丈夫か? 虐められていたって本当か? 怪我は? 痛いところは?」
湊、溜息をつきながら
湊 「落ち着け、翔」
翔 「落ち着いていられるかっての!」
美弥、両手をぶんぶん振りながら
美弥「大丈夫だよ翔ちゃん。怪我とか何にもないから」
翔 「なんで俺に相談しなかったんだよ! 虐められているって教えてくれれば俺が」
湊、翔を手で止める。
湊 「人に相談できない子が被害者になる場合が多いんだ」
翔、しまったという顔をしながら肩から手を離し、
翔 「あ、いや、美弥を責めてるんじゃなくて」
美弥、微笑みながら
美弥「心配してくれてありがとう」
翔、いっきに顔が赤くなり、腕で顔を隠しながら
翔 「今度からは俺に言えよな」
湊、美弥を引き寄せながら
湊 「翔には渡さないよ」
湊、美弥の頬にキス。
翔 「は?」
美弥「ふぁっ!?」
美弥、真っ赤な顔で狼狽える。
美弥、湊に抱きしめられながら泣き出す。
湊、美弥が濡れていることに気が付く。美弥から鞄を奪い、お姫様抱っこ。
美弥「ふぇっ!?」
美弥、慌ててしがみつく。
湊、急いで車に連れていく。後ろの座席のスライドドアが開く。
美弥「車が濡れちゃうよ」
湊 「気にしなくていい」
〇同 車の中(朝)
湊、美弥を後部座席の前に立たせる(中腰状態)
湊、スーツの上着を脱ぎ、手渡しながら
湊 「スカートと、靴も靴下も全部脱いで」
美弥「えぇっ」
湊 「風邪を引くから」
湊、美弥の返事は聞かずに扉を閉める。
美弥、スカートを脱ぎ、湊の上着で下半身を隠しながら座る。
湊、運転席に座る。バックミラーで美弥の顔を確認。
湊、美弥に見えない場所でスマホを幸一郎と通話状態にする。
湊 「家まで我慢して」
美弥「湊お兄ちゃん、授業は?」
湊 「どうでもいい」
美弥М『よくないよ~~!』
湊、車を発進させる。
湊 「美弥ちゃんの方が大事だから」
美弥、うれしいような申し訳ないような複雑な表情。
湊、バックミラーで美弥を見ながら
湊 「何があった?」
美弥、言いにくそうに
美弥「えっと、石に躓いて、中庭の池に」
湊 「中庭通らなくても昇降口に行けるよね?」
美弥、言葉に詰まる。
湊 「誰?」
美弥「えっ?」
美弥、普段はほんわかしている湊が、ピリッとした雰囲気を出し、驚く。
美弥М『湊お兄ちゃん、怒ってる……?』
美弥「……綾小路さんと……」
美弥、バックミラーで湊の表情を確認したいが、よく見えない。
湊、美弥の話を聞きながら、ハンドルをギリッと強く握る。
○間宮家 駐車場(朝)
幸一郎、駐車場でブランケットとタオルを持ち、待ち構えている。
湊が運転する車が駐車場に入る。
湊、スマホの通話を切り、車を降りる。幸一郎からブランケットを受け取る。運転席から、美弥を見ないようにしながらブランケットを差し出す。
湊 「美弥ちゃん、これでぐるっと身体が隠せるかな?」
美弥「あっ、はい」
美弥、ブランケットを受け取り、下半身に巻き付ける。
美弥「大丈夫です」
湊、後部座席のドアを開ける。美弥をお姫様抱っこ。
美弥「み、湊お兄ちゃんっ、歩けるよ? 大丈夫だよ?」
湊 「靴、濡れているでしょ」
美弥、いつもの優しい笑顔の湊にホッとする。
湊、須藤家に向かって歩く。
○須藤家 バスルーム(朝)
湊、美弥を抱えたまま、バスルームに向かう。そっと美弥を下ろし、
湊 「まずはゆっくり温まって」
湊、美弥の頭を撫で、出ていく。
○同 リビング(朝)
美弥、お風呂上り。乾ききっていない髪、スウェット上下で入ってくる。
湊、ソファーに座りパソコンを見ている。美弥に気づき、立ち上がりながら
湊 「ココアでいい?」
美弥「あ、ううん。今は」
美弥、ソファーに座る。
湊、美弥の髪に触れながら
湊 「しっかり乾かさないと」
美弥、真っ赤な顔で、部屋を出ていく湊を目で追いかける。
湊、ドライヤーを手に持ち戻る。ソファーの後ろから美弥の髪を乾かし始める。
美弥「自分で」
湊、乾かし続ける。ドライヤーを止め、櫛でときながら
湊 「……ごめんね」
美弥「えっ?」
湊 「守れなくて」
美弥、両手をぶんぶんと横に振りながら
美弥「湊お兄ちゃんのせいじゃないし」
湊、ドライヤーと櫛をテーブルに置き、ソファーに座る。パソコンの監視カメラ映像を見せ、女子生徒①と女子生徒②を指差しながら
湊 「彼女たちは退学にできたけれど」
湊、琴葉を指差し
湊 「彼女は直接手を出していないから、退学にできなかった」
美弥「退学!?」
湊 「音声がなくて、その場に居ただけでは処罰できなくて」
美弥「でも退学なんて」
湊 「虐めは誰も幸せにならない」
美弥、返事に困り、俯く。
湊、美弥の頬に触れ、顔を上げさせながら
湊 「美弥ちゃんを虐めるなんて絶対許せない」
美弥と湊、見つめ合う。
美弥M『そんなこと言われたら、大事にされてるって勘違いしちゃうよ』
美弥、顔が赤くなる。
美弥と湊、キスしそうな雰囲気で、顔が近くなる。キスまであと少し。
美弥M『まさか、キス……!』
美弥、ギュッと目を閉じる。
玄関が開く音。慌てて走ってくるバタバタという足音。
美弥と湊、ハッとして離れる。
翔、勢いよくリビングの扉を開けながら
翔 「美弥!」
美弥、ビクッとしながら振り返る。
翔、美弥に駆け寄り、両肩を掴みながら
翔 「大丈夫か? 虐められていたって本当か? 怪我は? 痛いところは?」
湊、溜息をつきながら
湊 「落ち着け、翔」
翔 「落ち着いていられるかっての!」
美弥、両手をぶんぶん振りながら
美弥「大丈夫だよ翔ちゃん。怪我とか何にもないから」
翔 「なんで俺に相談しなかったんだよ! 虐められているって教えてくれれば俺が」
湊、翔を手で止める。
湊 「人に相談できない子が被害者になる場合が多いんだ」
翔、しまったという顔をしながら肩から手を離し、
翔 「あ、いや、美弥を責めてるんじゃなくて」
美弥、微笑みながら
美弥「心配してくれてありがとう」
翔、いっきに顔が赤くなり、腕で顔を隠しながら
翔 「今度からは俺に言えよな」
湊、美弥を引き寄せながら
湊 「翔には渡さないよ」
湊、美弥の頬にキス。
翔 「は?」
美弥「ふぁっ!?」
美弥、真っ赤な顔で狼狽える。