Dental Clinic Lovers〜君は初恋を超えた運命の花嫁〜
1話 海の見える歯科医院
12月も中旬を迎えた今日はとても良い天気で、太陽の光がぽかぽかと街中を照らし、昼間は寒さが少し和らいでいた。
そんな日の昼下がり、私は会社の最寄駅である品川駅から30分ほど電車に乗った横浜市にある取引先に向かっていた……上司と一緒に。
私、若海夏凛は歯科医療機器メーカーである株式会社ヒカミデンタルに新卒で入社して2年目の24歳。
営業職なので仕事中はスーツかジャケットを着用したスタイル、162センチある身長のためかパンツスーツが似合っていると周囲から褒められることに気を良くして、自分でもパンツスタイルを好んでいる。
顔は幼い頃からよく「猫っぽい目をしてる」と言われることが多かった。
ストレートだけど毛先だけ癖毛でくるんと巻かれた、肩より少し長いセミロングの髪は仕事中は一本に結んでいる。
学生時代にはずっとバドミントン部に所属していたため体力にはそこそこ自信があった。
就職先になぜ歯科医療機器メーカーを選んだのかと言うと、憧れの人に近い仕事をしたかったからというシンプルな理由からだった。
実はこれから向かう先の1つは、その憧れの原点にして頂点の存在がいる場所であった。そんな私の弱点を知っている上司と一緒にだったけれど──
そんな日の昼下がり、私は会社の最寄駅である品川駅から30分ほど電車に乗った横浜市にある取引先に向かっていた……上司と一緒に。
私、若海夏凛は歯科医療機器メーカーである株式会社ヒカミデンタルに新卒で入社して2年目の24歳。
営業職なので仕事中はスーツかジャケットを着用したスタイル、162センチある身長のためかパンツスーツが似合っていると周囲から褒められることに気を良くして、自分でもパンツスタイルを好んでいる。
顔は幼い頃からよく「猫っぽい目をしてる」と言われることが多かった。
ストレートだけど毛先だけ癖毛でくるんと巻かれた、肩より少し長いセミロングの髪は仕事中は一本に結んでいる。
学生時代にはずっとバドミントン部に所属していたため体力にはそこそこ自信があった。
就職先になぜ歯科医療機器メーカーを選んだのかと言うと、憧れの人に近い仕事をしたかったからというシンプルな理由からだった。
実はこれから向かう先の1つは、その憧れの原点にして頂点の存在がいる場所であった。そんな私の弱点を知っている上司と一緒にだったけれど──
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