策士の優男はどうしても湯田中さんを落としたい
祐の唇が離れると、瑠璃は荒い息を吐いていた。
「……ずるい」
震える声で、瑠璃は祐を睨む。でも、その瞳は潤んで、抗う気持ちと惹かれる想いがないまぜになっていた。
祐は優しく瑠璃の髪を撫でる。
「ずるいって言われるたび、嬉しくなっちゃうんですよね」
「……ほんと、バカ」
「バカでいいです」
祐の手が瑠璃の頬を包み、その親指がそっと唇の端をなぞる。
「先輩、もうちょっと、触ってもいいですか?」
瑠璃は反射的に体を固くしたが、祐の視線はあまりにも優しくて、そして熱かった。
「……だめ、とは言ってないけど」
祐は微かに笑い、彼女の顎先をそっと持ち上げる。
「ちゃんと言ってください。触ってほしいって」
「言わない」
「意地悪ですね」
祐は瑠璃の首筋にそっと唇を落とす。そこはキャバクラで見た、あの大胆なドレスに覗いていた場所だ。
「……っ」
思わず瑠璃が短い息を吐く。祐の舌がほんの少しだけ肌をかすめた。
「俺、先輩の全部、知りたいんです」
囁きながら、祐は瑠璃の耳たぶを甘く噛む。
「やだ……」
声とは裏腹に、瑠璃の手は祐のシャツをつかんでいた。
「本当にやですか?」
「……」
瑠璃は顔を伏せたまま、小さく首を横に振る。
祐の目が嬉しそうに細まる。
「先輩、かわいすぎます」
そのまま、祐は瑠璃をそっとベッドへ押し倒すように導いた。
「先輩が、俺だけに甘えてくれるなら、俺、なんでもしてあげます」
瑠璃の瞳が揺れる。理性がぎりぎりのところで踏みとどまっていた。けれど――祐の熱い視線が、その最後の一線を溶かしかけていた。
「祐……」
「瑠璃……」
瑠璃がそっと唇を開く。祐の名前を呼ぶ声が震えていた。
「……ずるい」
震える声で、瑠璃は祐を睨む。でも、その瞳は潤んで、抗う気持ちと惹かれる想いがないまぜになっていた。
祐は優しく瑠璃の髪を撫でる。
「ずるいって言われるたび、嬉しくなっちゃうんですよね」
「……ほんと、バカ」
「バカでいいです」
祐の手が瑠璃の頬を包み、その親指がそっと唇の端をなぞる。
「先輩、もうちょっと、触ってもいいですか?」
瑠璃は反射的に体を固くしたが、祐の視線はあまりにも優しくて、そして熱かった。
「……だめ、とは言ってないけど」
祐は微かに笑い、彼女の顎先をそっと持ち上げる。
「ちゃんと言ってください。触ってほしいって」
「言わない」
「意地悪ですね」
祐は瑠璃の首筋にそっと唇を落とす。そこはキャバクラで見た、あの大胆なドレスに覗いていた場所だ。
「……っ」
思わず瑠璃が短い息を吐く。祐の舌がほんの少しだけ肌をかすめた。
「俺、先輩の全部、知りたいんです」
囁きながら、祐は瑠璃の耳たぶを甘く噛む。
「やだ……」
声とは裏腹に、瑠璃の手は祐のシャツをつかんでいた。
「本当にやですか?」
「……」
瑠璃は顔を伏せたまま、小さく首を横に振る。
祐の目が嬉しそうに細まる。
「先輩、かわいすぎます」
そのまま、祐は瑠璃をそっとベッドへ押し倒すように導いた。
「先輩が、俺だけに甘えてくれるなら、俺、なんでもしてあげます」
瑠璃の瞳が揺れる。理性がぎりぎりのところで踏みとどまっていた。けれど――祐の熱い視線が、その最後の一線を溶かしかけていた。
「祐……」
「瑠璃……」
瑠璃がそっと唇を開く。祐の名前を呼ぶ声が震えていた。