永遠の約束を交わそう
真剣な瞳に射抜かれて、胸がぎゅっと締めつけられる。
 

涙が込み上げたけれど、彼を安心させたい一心で、笑みを浮かべた。

 
「もちろんです。戦争は終わって…誰もが自由に、笑って生きてます」

 
勇さんはしばらくじっと私を見つめ、それから安堵したように目を細めた。
 

「そうか……なら、よかった」

 
その言葉に喉が詰まりそうになる。
 

けれど勇さんはあくまで穏やかに、どこか優しい顔で星を見上げていた。

 
「…来世でも、必ず会おうな。必ずおまえを見つける」

 
その声は、波音に溶けて消えていった。
 
 
 
 
 
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