永遠の約束を交わそう
青年は振り返り、目が合った。
 

短く切りそろえられた髪、清潔なシャツ、現代的な装い。
 

けれど、その目の奥に宿る真っ直ぐな光は、あの日と同じだった。

 
「あ…この間は、弟がお世話になりました」
 

少し戸惑いながらも、彼は柔らかく微笑んだ。
 

神田勇気。


弟の優馬と一緒に病室へ来てくれた青年。

 
「いえ…そんな」
 

胸が熱くなるのを必死で抑えた。

 
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