永遠の約束を交わそう
彼は本を手に持ったまま、少しだけ照れたように言葉を続ける。
 

「また、どこかでお会いできる気がしてました」

 

その瞬間、私の中で、過去と今が繋がる感覚があった。
 

勇さんと交わした『来世でも必ず見つける』という約束。
 

それが、静かに、確かに果たされている気がした。

 
小さく頷き、微笑んだ。
 

「…はい、私も」

 
 
 
 
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