初恋相手に再会したら、恋の続きになりまして
閉店後、店内の灯りを落としながら、滉星はふと今日の出来事を思い出していた。
理世と再会した瞬間の驚きと高鳴り。
あの時、無意識に時間が巻き戻った気がした。
高校時代の理世。
――とにかく高嶺の花。誰もが一目置き、遠くから憧れる存在。
すらりとした姿に、勉強もスポーツもそつなくこなす才能。明るく人懐っこい笑顔を見せる一方で、近づけばどこか凛とした雰囲気があって、簡単には踏み込めない空気をまとっていた。
だからこそ、男子の中で告白した者はほとんどいなかった。
廊下で振り返る姿を見るだけで満足する。そんなふうに思っている同級生も多かったはずだ。
――自分が、そんな理世と付き合っていたこと。
滉星は今さらながらに、不思議な気持ちになる。
周囲に公言したわけではなかった。
二人きりの時だけ、静かに重ねた時間。
あの頃の自分にとって、それは夢のような出来事だった。
彼女が笑えば自分も嬉しく、彼女が沈めば、なんとかして笑わせたかった。
滉星はグラスを磨く手を止め、ふっと目を細める。
再び目の前に現れた彼女は――やはり変わらず、高嶺の花のままだった。
そして、その花にもう一度手を伸ばしたいと、強く思っている自分がいた。
理世と再会した瞬間の驚きと高鳴り。
あの時、無意識に時間が巻き戻った気がした。
高校時代の理世。
――とにかく高嶺の花。誰もが一目置き、遠くから憧れる存在。
すらりとした姿に、勉強もスポーツもそつなくこなす才能。明るく人懐っこい笑顔を見せる一方で、近づけばどこか凛とした雰囲気があって、簡単には踏み込めない空気をまとっていた。
だからこそ、男子の中で告白した者はほとんどいなかった。
廊下で振り返る姿を見るだけで満足する。そんなふうに思っている同級生も多かったはずだ。
――自分が、そんな理世と付き合っていたこと。
滉星は今さらながらに、不思議な気持ちになる。
周囲に公言したわけではなかった。
二人きりの時だけ、静かに重ねた時間。
あの頃の自分にとって、それは夢のような出来事だった。
彼女が笑えば自分も嬉しく、彼女が沈めば、なんとかして笑わせたかった。
滉星はグラスを磨く手を止め、ふっと目を細める。
再び目の前に現れた彼女は――やはり変わらず、高嶺の花のままだった。
そして、その花にもう一度手を伸ばしたいと、強く思っている自分がいた。