双子の悪女の身代わり〜実は私が創世の聖女です〜
今日は本当に楽しい1日だった。
無事にセルシオの恩人を治療できて、レイリンと可愛い寝巻きも買いに行けた。セルシオへのお土産に沢山美味しいお菓子を買った。
見たことのない宝石のようなお菓子は、食べたことのない食感と風味をしていた。
(パレーシア帝国はお菓子帝国だったのね⋯⋯)
お土産用に買ったお菓子も美味しすぎて、ほとんど食べてしまった。
(誘惑に勝てなかった⋯⋯明日また買いに行こう⋯⋯)
セルシオは実は甘いものが好きだ。
お菓子を食べて綻ぶ彼の口元が堪らなく可愛い。
1年間の結婚期間、毎食彼と食事をしていたので食の好みについては詳しい。
パレーシア帝国の港が、今、使えない状態になっているらしい。
理由を聞いたけれど教えて貰えなかった。
国境を超えて、隣国の港からカルパシーノ王国に帰れるだろうか。
帝国は活気や刺激があって栄えていて楽しい。
それでも、私は常にセルシオの事を考えている。
帝国がカルパシーノ王国を狙っている兆候は見られなかった。
もしかしたら、ベリオット皇帝が生き残ったことでカルパシーノ王国が攻められる未来を回避できたのかもしれない。
セルシオへの手紙を書くけれど、その手紙は陸路で運ばれるので届くのは半年後だ。
1ヶ月程で帰ると約束したのに、心配を掛けてしまいそうで不安になった。
ノックがして、下がらせたはずのメイドが入ってきた。
「ルイス皇子殿下がいらっしゃるのでご準備ください」
私が理由を尋ねる暇もなく一礼をして下がってしまう。
私は準備と言われて、思わずベッドの下に潜り時を戻す魔法陣をかいていた。
時間が経つと、実は私自身とルイス皇子を生贄にしても時を戻せるかもしれないと思うことがあった。
帝国にいると、過去の記憶のせいでセルシオともう会えなくなるのではないかという不安に襲われる。
セルシオがまだ私を好きになってないのは分かるけれど、回帰前の絶命直前に心から愛していて名前を呼んで抱きたかったと言われた事が忘れられない。
(早くセルシオと両思いになりたい!)
ルイスは人となりを知ると、とても優しくて親切な方だった。過去にセルシオを侮辱し、私を手篭めにしようとした下衆な男は本当に彼だったのかさえ思う。
トントン!
「どうぞ、お入りください」
私は魔法陣をかきながら、応えた。
思えば前回は指を噛み切り両手で超スピードで書いた。
ゆっくり書くと結構時間がかかる。
「ベッドの下に何か落としたのか? そんなものはメイドに探させれば⋯⋯」
ルイスの声がして私は慌ててベッドから出ようとした。
ゴツン!
頭をぶつけてしまって凄く痛い。
やっとベッドから出たけれど、思わず涙目になり頭を抑える。
「カリン! 大丈夫か? 心配を掛けないでくれ」
ルイスが私を強く抱きしめてくる。
なぜだかか少し懐かしい感じがする。
無事にセルシオの恩人を治療できて、レイリンと可愛い寝巻きも買いに行けた。セルシオへのお土産に沢山美味しいお菓子を買った。
見たことのない宝石のようなお菓子は、食べたことのない食感と風味をしていた。
(パレーシア帝国はお菓子帝国だったのね⋯⋯)
お土産用に買ったお菓子も美味しすぎて、ほとんど食べてしまった。
(誘惑に勝てなかった⋯⋯明日また買いに行こう⋯⋯)
セルシオは実は甘いものが好きだ。
お菓子を食べて綻ぶ彼の口元が堪らなく可愛い。
1年間の結婚期間、毎食彼と食事をしていたので食の好みについては詳しい。
パレーシア帝国の港が、今、使えない状態になっているらしい。
理由を聞いたけれど教えて貰えなかった。
国境を超えて、隣国の港からカルパシーノ王国に帰れるだろうか。
帝国は活気や刺激があって栄えていて楽しい。
それでも、私は常にセルシオの事を考えている。
帝国がカルパシーノ王国を狙っている兆候は見られなかった。
もしかしたら、ベリオット皇帝が生き残ったことでカルパシーノ王国が攻められる未来を回避できたのかもしれない。
セルシオへの手紙を書くけれど、その手紙は陸路で運ばれるので届くのは半年後だ。
1ヶ月程で帰ると約束したのに、心配を掛けてしまいそうで不安になった。
ノックがして、下がらせたはずのメイドが入ってきた。
「ルイス皇子殿下がいらっしゃるのでご準備ください」
私が理由を尋ねる暇もなく一礼をして下がってしまう。
私は準備と言われて、思わずベッドの下に潜り時を戻す魔法陣をかいていた。
時間が経つと、実は私自身とルイス皇子を生贄にしても時を戻せるかもしれないと思うことがあった。
帝国にいると、過去の記憶のせいでセルシオともう会えなくなるのではないかという不安に襲われる。
セルシオがまだ私を好きになってないのは分かるけれど、回帰前の絶命直前に心から愛していて名前を呼んで抱きたかったと言われた事が忘れられない。
(早くセルシオと両思いになりたい!)
ルイスは人となりを知ると、とても優しくて親切な方だった。過去にセルシオを侮辱し、私を手篭めにしようとした下衆な男は本当に彼だったのかさえ思う。
トントン!
「どうぞ、お入りください」
私は魔法陣をかきながら、応えた。
思えば前回は指を噛み切り両手で超スピードで書いた。
ゆっくり書くと結構時間がかかる。
「ベッドの下に何か落としたのか? そんなものはメイドに探させれば⋯⋯」
ルイスの声がして私は慌ててベッドから出ようとした。
ゴツン!
頭をぶつけてしまって凄く痛い。
やっとベッドから出たけれど、思わず涙目になり頭を抑える。
「カリン! 大丈夫か? 心配を掛けないでくれ」
ルイスが私を強く抱きしめてくる。
なぜだかか少し懐かしい感じがする。