双子の悪女の身代わり〜実は私が創世の聖女です〜
39.カリン、あなた時を戻しているでしょ。
カリンの強い神聖力で、体の隅々まで癒されるのを感じた。
クッキーを頬張ると甘みが口内をひろがるのを感じる。
私は自分の味覚が戻って来たことに涙をした。
ルイス皇太子からの手紙には驚くような提案が書かれていた。
明らかにカリンの為だけを想って、彼女の存在を守るためにされた提案。
恋とは時に彼のような理想の君主も惑わすものなのだろうか。
もしかしたら、私には想像もつかない裏の意図があるのかもしれない。
それでも、何もかも願えば手に入るルイス・パレーシアがカリンを手放し、帝国に不利な提案をしているのが不思議でならない。
(どうやってベリオット皇帝を納得させたの? 本当に底の見えない男⋯⋯)
「アリアお姉様、モンスラダ卿と結ばれるのですね。お姉様が愛する人と結ばれるところに立ち会える日が来るなんて⋯⋯今日のお姉様は本当に天女のように美しいです」
カリンは私の隣にいるケントリンを見て涙を堪えている。
私は彼女のような恋愛脳ではない。
むしろ、恋や愛という感情を持たないから、惑わされずシャリレーン王国の未来を考えられると感謝している。
クッキーを頬張ると甘みが口内をひろがるのを感じる。
私は自分の味覚が戻って来たことに涙をした。
ルイス皇太子からの手紙には驚くような提案が書かれていた。
明らかにカリンの為だけを想って、彼女の存在を守るためにされた提案。
恋とは時に彼のような理想の君主も惑わすものなのだろうか。
もしかしたら、私には想像もつかない裏の意図があるのかもしれない。
それでも、何もかも願えば手に入るルイス・パレーシアがカリンを手放し、帝国に不利な提案をしているのが不思議でならない。
(どうやってベリオット皇帝を納得させたの? 本当に底の見えない男⋯⋯)
「アリアお姉様、モンスラダ卿と結ばれるのですね。お姉様が愛する人と結ばれるところに立ち会える日が来るなんて⋯⋯今日のお姉様は本当に天女のように美しいです」
カリンは私の隣にいるケントリンを見て涙を堪えている。
私は彼女のような恋愛脳ではない。
むしろ、恋や愛という感情を持たないから、惑わされずシャリレーン王国の未来を考えられると感謝している。