贅沢悪女と断罪された私がドレスを脱ぎ捨てた結果。
馬車でシェリルを抱こうとしてしまった事は自分でも失敗だったと思っている。あの辺りから急に風向きが変わった。彼女の目つきが急に冷ややかなものに変わり、怪しい赤毛の男を同行させようとさせたりした。
彼女がどれだけオスカーを好きかを知っていたから、早く自分のものにして安心したかった。いつも冷静な自分が不安に負けたのが情けない。身持ちの堅い女だと分かっていたのだから、手順を踏まなければ軽薄な男と誤解されてしまう。そんな想像力も働かないくらい余裕がなかった。
「あー。可笑しい。二年間、シェリルを受け入れる為に散々準備をして来たのに失敗したな」
マールスはシェリルの姿が気に入ったようで未だ彼女の姿をしている。傾国の美女と呼ばれるシェリルと会った時は、そんな女を落としたら面白いと興味本位で近付いた。しかし、知れば知るほど、私は彼女が欲しくなってしまった。彼女が真っ直ぐにオスカーを思う心を自分に向けさせたいと考えるようになっていた。
「別にあんな女はどうでも良い。どうかしていた」
彼女がどれだけオスカーを好きかを知っていたから、早く自分のものにして安心したかった。いつも冷静な自分が不安に負けたのが情けない。身持ちの堅い女だと分かっていたのだから、手順を踏まなければ軽薄な男と誤解されてしまう。そんな想像力も働かないくらい余裕がなかった。
「あー。可笑しい。二年間、シェリルを受け入れる為に散々準備をして来たのに失敗したな」
マールスはシェリルの姿が気に入ったようで未だ彼女の姿をしている。傾国の美女と呼ばれるシェリルと会った時は、そんな女を落としたら面白いと興味本位で近付いた。しかし、知れば知るほど、私は彼女が欲しくなってしまった。彼女が真っ直ぐにオスカーを思う心を自分に向けさせたいと考えるようになっていた。
「別にあんな女はどうでも良い。どうかしていた」