幼なじみは狐の子。4〜狐の子の思い〜






 ところで、騒ぎをものともせずに、壇上で黒白王子のグッズを買い漁っている女の子が一人居た。

 その子こそ美風に告白したあの黃崎さんだった。

 黃崎さんは騒ぎを気の毒そうに見ていたが、やがて壇上の舞台袖の恋に目を移した。


「許せない。」


 黃崎さんが唇を噛み締めて呟いた。



 








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