幼なじみは狐の子。4〜狐の子の思い〜
翌朝、いつもより早く起きた恋は、朝食をたっぷり食べてスッキリした表情で迎えに来た宗介を玄関に迎え入れた。
「今日は6時に起きたんだ」
靴を突っかけながら、恋が報告した。
「そう。偉いじゃん。」
宗介は鞄の肩を調整しながら。
「僕はもうちょっと早いよ。いつもは5時半ごろ起き出して、書き取りやって、朝食食べて、着替えて、読書して、それから登校するから。」
「書き取りなんかやるの?」
「それもインターネットに載ってて、朝書き取りするのはいい習慣なんだって。本当は計算でも良いらしいんだけど、僕は数学はもう簡単なのはやりたくないからなんだ。朝は大問を集中して解くのには向かないし。」
「計算かあ、簡単で良いなら、やってみようかな。」
「やると良いよ。良いって言われてる事は全部しな。恋にいい習慣が付いて嬉しい。またひとつ賢くなった。僕たちは朝型で居ようぜ。その方が健康的。」
宗介は笑顔を見せ早起きを始めた恋を褒めた。