幼なじみは狐の子。5〜親衛隊と恋〜


 


 夕飯の時間になっても母親は壺を探していた。

 恋は、母親と一緒に居るのが辛くなって、逃げるように自室に帰った後、決心して白い紙に置き手紙を書いた。


『壺は割りました。
 ごめんなさい。
 探さないでください。恋』


 恋はドロン!と狐になると、狐の姿で開いていた窓から外へ飛び出した。




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