ツンデレイケメン海賊王と甘くて危険な大航海〜A sweet and dangerous voyage〜
第1章 運命の歯車
プロローグ
それは、遥か昔のお話です。
世界のどこかに、
どんな願い事でも叶うと言われている黄金のオーブというものがあったそうです。
そして、願いを叶えることが出来るのは一度だけで、
願いを叶え終えると、オーブは光の粒となって消えてしまうとか。
また、その時代には、大陸の平和を脅やかす悪の教団が存在しておりました。
全大陸を全て我が物にしようと勢力を伸ばしていた彼らは、
誘拐、殺人、人身売買、強盗等といった残虐な行為を平気で行なっており、
別名:悪魔の教団とも呼ばれていました。
当然、黄金のオーブの話は教団の耳に入らないはずがなく、
教団のリーダーである教祖はありとあらゆる手段を使い、
オーブの在処を探し出そうと奔走します。
オーブは、
とある山奥にひっそりと暮らすエルフ族の村の神殿に、
魔の手に渡らないようにと、大切に祀られてありました。
悪魔の教団の存在をエルフ達も把握しており、
彼らの脅威から逃れる為、
村周辺にはエルフの種族しか入れない強い結界を張り、
人間が誰一人近づけないようにして常に防衛対策を行なっていました。
ですが、
ある日のことでした。
運悪く一人の子供のエルフが村の許可なく、
村周辺の森に遊びに出て行ってしまったのは。
そこは結果が張られていない場所であった為、
子供のエルフは、
教団の手の中に落ちてしまいます。
教祖はすぐに閃きました。
子供のエルフを人質として利用すれば、
難なくオーブを手にすることができ、
また更には人間と違い、特別な力を持つエルフ達を捕まえることが出来る上に、
彼らの村も簡単に侵略が出来るのではないか⋯と。
しかし、
その教団の思惑はそう簡単には叶いませんでした。
なぜなら、
エルフ族を守るエルフの女王が強く抵抗し、
屈しなかったからです。
事が簡単に上手く進むと思っていた教祖は、
怒り狂います。
そして、
人質に取っていた子供エルフの力で結界を解除させ、
エルフ族の村へと侵攻しました。
村に沢山の火を放ち、大量虐殺を図ったのです。
エルフの女王は、
生き残っている数人のエルフ達を引き連れ、
オーブがある神殿に結界を張り、立てこもります。
けれども、女王の力にも限界がありました。
オーブが目に留まった女王は決意します。
オーブを使い、
この世から悪魔の教団を消し去ることを。
そして、
オーブを手に取り、こう唱えました。
〝私の身はどうなっても構いません。
どうか、悪魔の教団と呼ばれている者達を全員この世から消し去り、この世に平和をもたらして下さい〟
⋯と。
オーブは目を開けていられないくらいの眩しい光を放ちます。
一瞬にして、悪魔の教団は教祖含め、大陸中にいる教団全員が灰となって、跡形もなく消え去りました。
また、
願いを唱えたエルフの女王はオーブを抱いたまま、
オーブと共に光の粒となって消えていったのでした。
それから、500年後。
季節は、ポカポカとした日差しが暖かい春。
廃墟となったエルフの村の神殿に、
キラキラとした美しい光の粒が集まり始めます。
〝また、新たな魔が生まれようとしている。
それだけは必ず食い止めなければ〟
そして、
集まった無数の光の粒は一つとなったかと思うと、
小さな生命を生み出したのでした。
世界のどこかに、
どんな願い事でも叶うと言われている黄金のオーブというものがあったそうです。
そして、願いを叶えることが出来るのは一度だけで、
願いを叶え終えると、オーブは光の粒となって消えてしまうとか。
また、その時代には、大陸の平和を脅やかす悪の教団が存在しておりました。
全大陸を全て我が物にしようと勢力を伸ばしていた彼らは、
誘拐、殺人、人身売買、強盗等といった残虐な行為を平気で行なっており、
別名:悪魔の教団とも呼ばれていました。
当然、黄金のオーブの話は教団の耳に入らないはずがなく、
教団のリーダーである教祖はありとあらゆる手段を使い、
オーブの在処を探し出そうと奔走します。
オーブは、
とある山奥にひっそりと暮らすエルフ族の村の神殿に、
魔の手に渡らないようにと、大切に祀られてありました。
悪魔の教団の存在をエルフ達も把握しており、
彼らの脅威から逃れる為、
村周辺にはエルフの種族しか入れない強い結界を張り、
人間が誰一人近づけないようにして常に防衛対策を行なっていました。
ですが、
ある日のことでした。
運悪く一人の子供のエルフが村の許可なく、
村周辺の森に遊びに出て行ってしまったのは。
そこは結果が張られていない場所であった為、
子供のエルフは、
教団の手の中に落ちてしまいます。
教祖はすぐに閃きました。
子供のエルフを人質として利用すれば、
難なくオーブを手にすることができ、
また更には人間と違い、特別な力を持つエルフ達を捕まえることが出来る上に、
彼らの村も簡単に侵略が出来るのではないか⋯と。
しかし、
その教団の思惑はそう簡単には叶いませんでした。
なぜなら、
エルフ族を守るエルフの女王が強く抵抗し、
屈しなかったからです。
事が簡単に上手く進むと思っていた教祖は、
怒り狂います。
そして、
人質に取っていた子供エルフの力で結界を解除させ、
エルフ族の村へと侵攻しました。
村に沢山の火を放ち、大量虐殺を図ったのです。
エルフの女王は、
生き残っている数人のエルフ達を引き連れ、
オーブがある神殿に結界を張り、立てこもります。
けれども、女王の力にも限界がありました。
オーブが目に留まった女王は決意します。
オーブを使い、
この世から悪魔の教団を消し去ることを。
そして、
オーブを手に取り、こう唱えました。
〝私の身はどうなっても構いません。
どうか、悪魔の教団と呼ばれている者達を全員この世から消し去り、この世に平和をもたらして下さい〟
⋯と。
オーブは目を開けていられないくらいの眩しい光を放ちます。
一瞬にして、悪魔の教団は教祖含め、大陸中にいる教団全員が灰となって、跡形もなく消え去りました。
また、
願いを唱えたエルフの女王はオーブを抱いたまま、
オーブと共に光の粒となって消えていったのでした。
それから、500年後。
季節は、ポカポカとした日差しが暖かい春。
廃墟となったエルフの村の神殿に、
キラキラとした美しい光の粒が集まり始めます。
〝また、新たな魔が生まれようとしている。
それだけは必ず食い止めなければ〟
そして、
集まった無数の光の粒は一つとなったかと思うと、
小さな生命を生み出したのでした。