学校 裏サイト
第二章 Lonely Monster
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「裏サイト……出来た。」
西上拓也のか細い声が、彼の足元の湿った土に染み込むかのように、紡がれた。
そして俯いたまま、自分のケータイを、目の前にいる山内翔に差し出す。
翔は何も言わずにそれを受け取ると、品定めをするような目つきで、その端末の画面を見つめた。
「闇」を象徴するかのような黒い背景、そして不気味さをさらに助長させる赤い文字の羅列が、その画面上に表示されている。
「Lonely Monster」
翔は、サイトの一番上に、一際大きな文字で書かれた単語を、声に出して読んでみた。
「そのサイトの、名前。何も無いよりはマシだと思ってさ。……気に入らないなら、変えていいよ。」
拓也が言った。
相変わらず、消え入るような声で。