冬恋。【完】
しかしそれからというもの、移動移動が多く、なかなか彼氏のことを聞くことが出来ない。
移動の時、私と緋未ちゃんで行っているから聞けないということはないが……。
タイミングがつかめなく、聞けない。
思い切って正面から聞けばいいのに、後一歩勇気が出ない。
気づいた頃には給食、掃除の時間、下校。
今は下校の時間である。
いつものように、自転車を走らせながら自然に……。
いけ!自分!!
「緋未ちゃん」
「なーに?」
「あのさ、彼氏いたりするの??ずっと気になってたんだ」
よく言えた私!! 頑張った……!!
「アタシにかれ……し?!い、いるわけないじゃん!!」
驚いている様子の緋未ちゃん。
なぁんだ、いないのか。……って、じゃああの高校生は誰?
いや高校生って決まったわけじゃないけど。