冬恋。【完】
それから数週間が過ぎた頃、東の様子がおかしい。
いや、おかしいというか私に対しての態度が変わった。
私に頬キスしてから態度変わるとか何事。
最初は普通に話してくれたのに、最近ときたら学校では全く話さなくなった。
その分、二人で遊ぶときは普通に話してくれるんだけどね……。
やっぱり恥ずかしいのかな、でもこの前電話で言ってくれたし……。
ああ、もう何なのだろう。
「へぇ~、俺もそれ好き」
「東くんもー!?意外」
東が他の女の子と話している。
いやでもこっちまで聞こえてくる。……東、私とは話してくれないのに。
でも、ここで別れたりなんて嫌なんだよね。
なんだか自分の気持ちがわからないや……。
「みずか、今日顔色悪くない?」
落ち込みながら席に座っていると緋未ちゃんが話しかけてくる。
「ほんとだ、みずか保健室行く?」
と、他の友達と話していた菜帆まで私に話しかける。
とは言っても、菜帆の席は私の後ろなんだけどね……。
「顔色悪い?」
私がそう聞くと二人して「うん」と言う。
顔色悪いのかな、ただ落ち込んでいるだけなんだけど。
「まぁ、大丈夫だと思うんだけどね」
「みずか、その考えがいけないの!!」