強迫性狂愛

不安

功を見送ってから、百花の部屋に行くとベッドの上に百花がいないことに気がついた。


「……――…」


呆然と辺りを見渡すと


「――…百花…?」


窓辺に佇んでいる百花がいた。



俺の声にゆっくりと振り返ることもなくただ、夜空を見上げている姿に



どんな言葉をかければいいのか戸惑う。



どう、言えばいい。



何を、どう話せばいい。




「――…迅?」



気付いたときには、百花は俺の目の前にいて


俺の手を握っていた。

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