強迫性狂愛

接吻


―――……


プールの脇にあるイスに海斗と功と腰掛けたまま、授業を眺めていた。


「なぁ、功は泳がねぇの?」

「今日は、いいよ」

「俺は、少し泳いで来るかな」

「あぁ、その無駄なエネルギーを発散してこい」

「うるせぇな、無駄じゃねぇ」


2人の会話を耳に入れながら、迅は――…


遠くから見てもわかる程慎重に、ゴーグルもつけないままプールの中へと身を沈める百花を見つめていた。


「…苦手なのか」

「あ?俺は水泳は得意だぞ」

「………」

「なぁ、功は相変わらずさぁ…」


海斗が功の読んでいる本を無理やり取り上げる様に呆れながら


一度逸らした視線を元に戻した。

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