あなたまでの距離

恋の終わり

高木さんに恋をして1年半以上経った。


彼の職場の人たちからは、公認の『高木のお気に入り』と思われてた。
とは言っても、まさか本当にそう言う関係とは誰も思っていない。


沢山、愛をくれる高木さん。

私はメールと、愛し合っている時だけ『悠哉』と呼んでいた。


幸せだった。


でも、そんな時間がこんなに続くわけ、ない─────。


ある日、とうとう、彼の奥さんに、バレた。





『嫁が“女と遊ばせるために、お金渡してるんじゃない!!”と言って、出て行きました。俺の給料なのにね。』

と、夜に突然のメール。


サーッと血の気の引くのを感じたのは、初めてだった。


慌ててメールを返す。その指が震えてる。

『今電話出来ますか?』

すると直ぐに電話が掛かってきた。

『もしもし?沙耶?』

『高木さん、大丈夫ですか?』

『あ、俺は全然平気だよ。
先週行った店に、嫁の友達がいたみたいでさ、それで、報告があったみたい。』


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