ラベンダーと星空の約束+α
1
◇◇◇
[side 瑞希]
こんにちはーお久しぶりの瑞希だよー。
大ちゃんが無事に紫ちゃんの下に帰って良かったよね!
僕も嬉しい!
実は二人の再会の少し前に、僕は一足先に大ちゃんと再会していた。
日本に戻って実家に3日間居た大ちゃんが、僕を忘れず連絡してくれたんだ。
スマホの番号変えてなくて良かったー!ってあの時は思ったね。
それで会って話しをすることになったんだけど、その日も僕は仕事だったから…
あ、僕の職業美容師だよ?
皆どうでもいいと思って、忘れてたでしょ?
ひどいなー。
待ち合わせは、僕の仕事終わりの20時半。
自分の仕事をハイスピードで終わらせ、掃除を先輩に押し付けると、待ち合わせのお洒落なカフェに飛んで行った。
大ちゃんに会うのは約4年ぶり。
また会える事が純粋に嬉しかったし、電話で紫ちゃんにプロポーズするつもりだと聞いた時には、泣きそうになった。
聞きたい事も、言いたい事も、沢山あった。
久しぶりの大ちゃんの見た目が、どんな風に変わっているのかも楽しみだった。
もしかしてハゲてたり?
メタボ体型になっていたり?
激変していたら、笑ってやろうっと!
心も息も弾ませ、ハイヒールの踵をカツカツ鳴らし、待ち合わせたカフェに入って行く。
入口に近い二人掛けのテーブル席に、大ちゃんは居た。
読んでいた文庫本から顔を上げ、近づく僕に視線を向ける。
大ちゃんはハゲてもメタボでも無かった。
相変わらずカッコイイままで、ツッコミ所は見つからない。
でも、4年前の僕の知っている大ちゃんと同じではない。
何かが違う…
何だろう…言葉では上手く言えないけど…
大人の男の色気?オーラ?
そんな物が、出ている気がする。
変化してるのは大ちゃんばかりじゃないよ。
僕だって…
大ちゃんが笑顔で話し出す。
「久しぶり。
ハハッ 女装癖は相変わらずだな。
けど何か違う。髪型のせいかな?
子供っぽさが抜けて、格好良く…いや、瑞希の場合は、綺麗になったと言った方が適切みたいだ」