【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀


「姐さん、結衣さんがいらっしゃいました」


「結衣ちゃん?入って来てー」中から声が聞こえ


襖をあけると お茶を飲んでいる由香里さんが見えた。


「おはようございます。すみません。寝坊しました」


「寝坊なの?もっと寝てていいのに」


すぐに私にもお茶が運ばれてきて 由香里さんとお茶を飲んだ。


「傷はどう?まだ痛い?」


動かすと多少痛みはあるが我慢できないほどではない。


「だいぶいいです」笑顔で答えると安心したようだ。


ちゃんと薬を飲むように言われて、


「はい」と返事をした。


その後で朝ご飯について聞かれた。


みんなと食べるか別かということだ。


みんなとは、誰のことだろう。


家族と食べるのは普通のことで、私に1人で食べたいか


それとも隼と2人で食べたいか聞いているのだろうか。


「みんな?」


「家にいる組の連中が食堂に集まってる。むさくるしいと思うけど」


みんなの意味がもっともっと多かった。




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