【完】甘い香りに誘われて*極道若頭×大人の♀


広い玄関の正面に1つと和室に1つ。


スキなように活けてと花の指定もなかった。


警備の人と思われる男の方に指示され花を活けた。


出来上がりを自分で確認していると


和室のふすまが開き



「あら、ステキね。やっぱりセンスいいわ」


その声で依頼主とわかり


依頼いただいたことのお礼を言った。


私のその目にうつる人は、40代の凛としていて綺麗な女性の姿で

憧れの羨望で見つめてしまった。


その後でお茶でも飲んで行ってというお誘いをうけ


なぜ、私を指名したのかという疑問の答えを聞くことが出来た。



それからは、花の入れ替えをするとお茶に招かれ


次の日程のお約束や希望などを聞いたりするが


希望はいつも「お任せ」と言われる。


そして「由香里さん」と呼ぶように言われてからは


恐縮しながらもそう呼ばせていただいている。


そんなわけで仕事中に申し訳ないと思いつつ店長の了解を得ているので1時間ほど楽しい時間を過ごさせていただいていた。

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