しっとりと   愛されて
週明けのオフィスは一気に賑やかになった。

孝二さんは秘書の香川女史を、マーケの常務はナンバーツウと言われる竹林秘書を同行させてきたのだった。

竹林秘書は香川女史の後輩だった。

私はオフィスで頭をかかえることになった。

仕事面ではお二人とも優秀だった。

アフターファイブが問題だった。

毎日彼女達と食事も買い物も一緒で気が休まらないと思うと、孝二さんが来たことに素直に喜べなかった。

休日もしばらくは私が案内役をかってでなくてはならなかった。

最初から放っておけばよかったかもしれないとさえ思った。

彼女達の面倒を見るのが面倒だった。

出張が長期となり、もはや出張とは言えなくなった。

海外赴任だった。

本社からは、女3人、男3人、それぞれコンドミニアムに住み替えるよう指示された。

ホテル代がかさむのだ。

常務と専務はたぶんそのままホテル住まいだ。

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