呪いのブレスレット
「小杉っ! ちゃんとして!」

その姿に苛立ったあたしは小杉の手を引っ張る。

「あたしが教えるまで健人は知らなかったの。2人も死んで、怖くなって健人に話したの」

顔を上げた小杉が黙ってられないと口を開く。

「俺は……事故の翌日、まどかから吉村にホームから線路に落とされたと聞いたんだ」

だからあの日、教室で健人はひかりの名前を出したんだ。

「続きを話してください」

あたしは田島先輩を促した。

「……おどおどして謝るあの子を見るのが楽しかった……そのうち、和也がレイプすると言いだして……」

「「ええっ!?」」

玲奈もあたしも目が大きくなる。

「……あたしたちはあの子が和也にレイプされるのを見ていた……でも、これだけは信じてっ! あの子が可哀想で、和也をあたしたちは必死になってとめたの。でも――」

「ひどい! なんて人なのっ!」

その時の状況が脳裏に浮かび、あたしの手は田島先輩の頬に伸びていた。

パシッ!

「ひかりがあなたたちに復讐しようとするのも無理はないわ!」

怒りと苛立ち。ひかりが可哀想であたしは泣いていた。

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