今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

呼び出し(航太side)

 部活の帰り、陽菜をマンションまで送って来たところで。
 自動ドアが開くと同時に、

「航太兄ちゃん」

 親しみを込めた嬉しそうな顔で俺の名前を呼ばれた。

 会いたかったとばかりに駆け寄ってくる歩夢の姿。

 

「陽菜、おかえり」

 まずは陽菜にあいさつ。これ以上はないくらいの満面の笑顔を向ける。

「ただいま。どうしたの? こんなところまでわざわざ、迎えに来てくれたの?」

 ちょっと驚いたように歩夢を見た陽菜。


 普段は直接陽菜の家まで行くから、一階のエントランスにいることはない。






 
< 140 / 566 >

この作品をシェア

pagetop