今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

ライバル登場(歩夢side)

 あれ? 陽菜だ。

 友達と遊びに行く途中、反対の歩道に陽菜の姿を見つけた。

 今日は早いな。
 部活終わったのかな?
 陽菜が遅いだろうと思って、友達と約束したんだけど。


「ごめん。用事思い出した。帰るね」

 足を止めた僕を友達が振り返った。

「えっ? 歩夢。どうしたんだよ」

「木原君。帰っちゃうの?」

「楽しみにしてたのにぃー」


 残念そうな顔をする友達に、

「うん。ごめん」

 一言謝って、僕は走り出す。

 早く行かないと見失ってしまう。


 
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