夢蝶 ~なによりも大切なもの~

「……柑奈ちゃんって、たまにすごく暗い顔しない?ほら、さっきの。仲間はいらないって言ったときとかさ。」


「あー、それは、俺も気づいた。」
「……俺もだ。」

唯の言葉に、みんな肯定をしめす。


「……なにを抱えてるんだろうな。
柑奈の闇に染まった顔、あれを見る限り
すげえ大きいもんだと思うんだよな。」


みんなして考えるが想像もつかない。



「……その闇を取り除きたい。」

沈黙の中、海斗が口を開いた。

「私もです。」「僕も。」「…コクッ」



みんな、同じ気持ちなんだよな。


「そんな闇、取り除いてやるさ。仲間にするんだから、それくらい当然だろ?清瀧の絆、見せつけてやろうぜ!」


「だな!」
「そうだね!」
「頑張りましょう。」
「……うん。」



柑奈…なにを抱えてるんだ?

俺たちに言えよ。

俺たちは全部受け止めるから。

…な?

【清瀧side終】

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