それでも僕は君を離さない
ζ.震えるほどに
「坂下。追加の依頼があるからちょっと待って。」

営業係長に声をかけられた。

「はい。」

外出前にデータが上がるのを待った。

僕はあれ以来

朝は資材室に寄らないようにしていた。

奈々は僕を避けているようだ。

彼女は誰にも心を開けないのだろうか。

時間をかけても無駄だろうか。

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