キミのイタズラに涙する。


泣き崩れてしまった梓を

落ちつかせながら満くんは言った。


「俺も……実は知ってたんだ」


え?


「忘れ物を取りにいったあの日

隆平の様子がおかしいと思って2人きりになって問い詰めたんだ

そしたら……病気だって打ち明けられて

隆平から沙良ちゃんと梓には言わないでほしいって頼まれた」


そっか、満くんは私よりも先に知ってたんだ。


沈黙になる私達。


「だけど、それは違うよな」


それを破ったのは満くんだった。

「悩む必要なんてないんだ

みんな同じ気持ちなんだから

隆平を支えたいに決まってる」



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