キミのイタズラに涙する。


1カ月の間、俺は自由に生き抜いた。


アイツらと色んな話をして色んなイタズラを仕掛けては怒られて

病院の庭ではキャッチボールもしたな。


抗がん剤の治療がなくなり、幸いにも元気に遊ぶことが出来たが


季節は3月に入ると、ベットから起き上がることが出来なくなった。


「隆平、大丈夫?辛くない?」


「ああ平気」


そりゃそうか。

病気の治療はもうしてないんだからな。


話すのすらおっくうになる。

でもアイツらいるから、まだ笑える。


笑顔を見せることは出来る。


その日から俺は自分で飯を食うことが出来なくなり

点滴に頼ることになった。





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