Kissから始めよう

どうやって帰ってきたのか。

自分でも分からなかった。


真っ暗な部屋の中、カーテンを引いていない部屋には月明かりが差し込んでいた。


ベッドに膝を抱えて座り込んでもうどれくらい時間が経ったのだろう。


番号を交換した2人からも何度か連絡があった。

もちろん、梶からも。

でも、和佳奈は動かなかった。



よかったじゃない。

まだまだ傷は浅い。


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