春告鳥とクマとねこ
図書室とウグイス餅と誰かさん
「──あ、ウグイスだ」
耳に届いた特徴のある鳴き声に、わたしは思わず足を止めた。
今日のぽかぽか陽気のためか、少しだけ開けられた廊下の窓の向こうから、その声は聞こえていて。
ふらふらと窓へ近付くわたしの後ろで、友人たちも同じく立ち止まった。
「あ、ほんとだ、鳴いてるねー」
「もう春だもんねぇ」
「うん。……ね、知ってる? ウグイスって、別名『春告鳥』っていうんだよ」
そう言ったわたしに、友人ふたりは「えー、知らない」「初めて知ったぁ」と口々に話す。
わたしは得意になって、笑顔で振り返った。
「春の早い頃から鳴いて春を知らせるから、『はるつげどり』。なんかわかりやすくない?」
「うん、たしかにわかりやすい」
「ミケ、よくそんなの知ってるねぇ」
「えへへ、おばあちゃん家の庭によく鳥が来るから、昔教えてもらったんだあ」
話しているとまた、ホーホケキョ、とあの独特な鳴き声が聞こえる。
どうやらウグイスは、すぐそばに見える中庭の大きな木にとまっているらしい。
姿は見えないけれど、かわいらしい鳴き声は、そちらの方向からたしかに聞こえていた。
耳に届いた特徴のある鳴き声に、わたしは思わず足を止めた。
今日のぽかぽか陽気のためか、少しだけ開けられた廊下の窓の向こうから、その声は聞こえていて。
ふらふらと窓へ近付くわたしの後ろで、友人たちも同じく立ち止まった。
「あ、ほんとだ、鳴いてるねー」
「もう春だもんねぇ」
「うん。……ね、知ってる? ウグイスって、別名『春告鳥』っていうんだよ」
そう言ったわたしに、友人ふたりは「えー、知らない」「初めて知ったぁ」と口々に話す。
わたしは得意になって、笑顔で振り返った。
「春の早い頃から鳴いて春を知らせるから、『はるつげどり』。なんかわかりやすくない?」
「うん、たしかにわかりやすい」
「ミケ、よくそんなの知ってるねぇ」
「えへへ、おばあちゃん家の庭によく鳥が来るから、昔教えてもらったんだあ」
話しているとまた、ホーホケキョ、とあの独特な鳴き声が聞こえる。
どうやらウグイスは、すぐそばに見える中庭の大きな木にとまっているらしい。
姿は見えないけれど、かわいらしい鳴き声は、そちらの方向からたしかに聞こえていた。
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