恋愛禁止(ホラー)
告白
翌日。


あたしはいつもより少し早めに寮を出て男子寮から竜季が出てくるのを待っていた。


「竜季!」


「……ツムギ?」


竜季があたしの声に気が付いて立ち止まり、驚いた様子で少し目を見開いた。


「竜季、ちょっとお願いがあるの」


「なんだよ急に……」


「あのね竜季……」


あたしは一旦言葉を切り、深呼吸をした。


ドキドキする心臓を鎮めるように自分の胸に手を当てる。


「竜季お願い。あたしと付き合って」


あたしの言葉に、竜季の時間は一瞬止まった。
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