最愛 ーサイアイー

「大切な宝物」 side美幸




『しばらく距離を置かせてくれ』




最愛の人にそう言われてから一週間。



彼とは、話すことはおろか、会うことすら少なくなっていた。





「はぁ……」



「どうしたのよ?」



駅前の喫茶店にいる私。



そしてコーヒーを片手に呆れるのは、希望である。




「そんなに悩むなら、優也くんに言っちゃいなよ。」




確かに、言ったら楽だろう。



けど……そもそも私の悩みの原因が優也なのだから、言いようがない。




「そんなに悩むこと?
赤ちゃんが出来ただけで、憂鬱になりすぎじゃない?」





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