幼なじみにわたしの生死がかかってる件

※平気だとか言ってみた結果


『ぎゃああああああああふごっ!』

「世にも恐ろしい叫び声だしてんじゃねえ。危うく地球が破滅するところだったろ。」


最後の‘ふごっ’というのは非人道的な男前型巨人によってわたしの愛らしいお口が塞がれたからである。


「ジカジョー。」


『ぼそっと言ったところで聞こえてんだよ。』


「自意識過剰ー!」


『だからって力一杯叫べとは一言も言ってないんだよ!』


本日は土曜日、ウィークエンド。

昨日お気に入りのケーキ屋さんで買ったフルーツもりもりのタルトは冷蔵庫から見る影もなく消えていた。


そんなわけで冒頭の(可愛らしい)悲鳴である。


『なんてことだろう!あれを食べるのだけが今週末の楽しみだったのに。もう土日起きてる必要ないじゃん。』


「随分投げやりだなおい。」


『もうわたし寝るね。』


「‘もう’って今9時だぞ。夜じゃねえ、朝の9時だ。だいたい夜だったとしても9時に寝るとかよいこ睡眠すぎんだろ。」

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