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今は幼稚園が夏休み中。

預かり保育で出勤しているが、いつもより休みの日が増えた。



その為最近の私は、足しげく喜一郎の珈琲屋に通っている。



外は太陽さんがギラギラでも、ここは心地好くクーラーが効いて、温かい珈琲が美味しい空間なんだ。



店内の右奥の板壁にはレトロな振り子の掛け時計が、カチ…コチ…とゆっくり時を刻んでいた。



外界から遮断された別空間のように、何故か流れる時間がここだけ違うと感じてしまう。



ゆっくりゆっくりと振り子のリズムに合わせ流れているのは、昔懐かしい時間。



閉ざされた窓からは、ステンドグラスの古めかしい光りが降り注ぎ、

ピカピカに磨かれたアンティークのテーブル上を、懐かしい色合いに彩っている。



その光を浴びるテーブルに向かい、珈琲がポタポタとガラスのサーバーに落ちる様を見つめていた。



珈琲のドリップを見たいと言うと、喜一郎はカウンターの奥から一式持って来て、丸テーブル上で珈琲を入れてくれた。



長く綺麗な白い腕が、お湯の入った銀色のポットを優雅に操る。



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