「ありがとうございました」


 店の前で見送る店員を背に、店を後にする。


 ユイは耳には先程購入した魔具を付けている。
 やはり見た目はただのアクセサリーのようだ。


「良く似合ってるよ、ユイ」


 セシルに褒められたユイは嬉しそうにはにかんだ。


「さて、では次に行きましょうか」

「次はユイのプレゼントだっけ?」

「ええ、私の知り合いの店で買いますよ」


 ユイの誕生日は来週なのだが、ちょうど合宿と重なり当日は祝えない為、今日プレゼントを買い誕生日のお祝いをする予定なのだ。
 夜にはシェリナも加わり、五人で夕食を食べに行く事になっている。


「……ねえパパ、プレゼントは別にいいよ?
 もう別の物頼んだんだし、これ以上は……」

「あれはあれ、これはこれです」

「でも………」


 ユイが頼んだ物はそれなりにお金の掛かるお願いだった為、これ以上を貰うのは気が引けた。


「ユイ、諦めろ。
 父さんがこう言い出したら、買うまで絶対に帰らないぞ。
 ………それはそうと、父さんに何頼んだんだ?」

「内緒、合宿の時になったら分かるから」

「へぇ、楽しみだな」

「うん」


 上機嫌のユイをよそに、人知れずレイスは眉根を寄せ、少し不機嫌になっていた。

 ユイは頼み事の理由を曖昧にしか言ってはいなかったが、それが何の為かを察していたからだ。




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