【完】切ないよ、仇野君
決めたよ、仇野君



インターハイ県予選まで残り一日の土曜日、私は部活後に雅美と落ち合ってファミレスにいた。


一軍の皆は椿の家で作戦会議らしく、前日の軽いメニューをこなして早々に帰宅。


由貴先輩は敵情を調べるといって気合いが入っていたけど、どこで色々調べてくるんだろう。


相変わらず私は何も出来ない人だけど、明日は皆のサポートを全力で頑張ろうと思う。


「遂に明日やねぇ。まぁ、バスケ部は強かけん、明日一日じゃ終わらんど?」


「勝負事だからかね、そこは分からん。去年シード校かなり入れ替わっとるっぽいけん、強かとこと当たるかもしれんげな」


雅美は私の話を聞いて『ほぇぇ』と謎の奇声を発して、カルピスソーダに口を付けた。
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