◇東雲庵◇2014〜2017◇
手塚治虫記念館


手塚治虫記念館。
5月の頭に訪れました。宝塚大劇場を横目に見ながら通過し。(しかしその3週間後にはベルばら観劇で、今度は本当に訪れることになる。)

手塚先生が(たしか)大学に進学するまでの少年時代を過ごしたのが兵庫県宝塚市だったことから、ここに記念館が建てられたそうだ。歌劇団員が隣の家に住んでいたこともあるようで、『リボンの騎士』をはじめとする少女向けの作品は、宝塚歌劇の影響を受けて生まれたんだとか。
まだ自然豊かだった戦後の宝塚市は野山に虫や鳥が溢れていて、手塚少年の観察眼は、この地だからこそ、あそこまで深く養われたのだなぁと。あらためて土地がすべてを生むのだなぁと実感。

館内は少年時代に描かれた漫画や、写真かと見紛うばかりに精緻な昆虫図鑑(手描き)などが展示されていた。もちろん、生原稿も。

原稿ね。
あまりに綺麗すぎて、夢中で『ブラックジャック』、『アドルフに告ぐ』一話を読み切ってしまいました。パワーが漲っていた。

手塚先生の原稿って、「見よう」と思ってもついつい「読んで」しまう。有無を言わせぬ力がありましたねー。その観点からだと、絵師、、じゃないんだなぁ。漫画家にもいろんなタイプがあると思うけど、手塚先生は真性ストーリーテラーなんだなぁと感じました。生原稿を前にしても、線を追って画を愛でるのではなく、紙の上を流れている話を「読まされ」ちゃう。しかも、夢中で。

そして多作。
デビューしてから亡くなるまで、何十年と途切れることなく描きつづけていらしたことがよくわかる。年表をみて驚いた。同じ月に10本くらい重なってる時期があるんだもの。ほんっとうに、命を削るようにして作品を世に生み出してこられたんだなぁと。圧倒されました。

てなわけで、マンガの神様と称される方の足跡に触れてきました。パネェ(©ミラ子さん)っす、マジで。

あら。
にゃんこさん、今夜は帰りが早いみたい。タイムリミットー!

今日はこの辺りで。
みなさま、天候不安定ですが、体調にはどうぞお気をつけて。

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