◇東雲庵◇2014〜2017◇
ONE PIECE

【ONE PIECE】

先月から、漫画『ONE PIECE』を読んでいます。
累計2億?3億?部の巨大セラー漫画。ご存知の方も多かろうと思います。あのね、これだけ人気の作品(もう国民的人気と言っていいレベルで、平成最大のヒット作になろうと思う。今後、これを超える売り上げを記録するのはまず無理だ。)なので、何となくでも押さえておかねばならんところなのですよ、私としては。んが。過去何度もチャレンジしては挫折しておりました。線が淡白な絵って苦手なんです。ええ。(←絵がダメだと漫画読めない人)

しかしこのたびはどうしても作品を把握せねばならない事態に陥ったので、DMMのレンタルで30冊ずつ借りて、頑張って読み進めております。

ちゃんと読むと、意外と面白いです。
魅力、とみなさんが感じる部分が何となく分かってきました。
どうしても、その世界に入り込んで自己を投影して楽しむことはできないんだけど、これは個人の好みの問題なのでもう仕方ない。

私が苦手だと感じるだけで、絵が下手なわけでは決してないんだよね。むしろとても上手いと思う。しばらく読んでみて、尾田さん(作者)がスクリーントーンをほとんど使わないことに気付いた。影になる部分を(画面上)示す必要のある時や、髪の色を表現する時だけ。トーンを一切使わずに描かれる森の木々や街並みなどの背景は素晴らしい。(それがどの程度の割合でアシスタントの技によるものかはわからないけれど)見ていて圧倒される。だって週刊連載なのにあのクオリティでしょう。背景だけで何時間かけてんだろう。イマドキ漫画の背景なんて、写真撮ってスキャンしたら一瞬で終わるのに。

それから、キャラクターの数がとにかく多いんだけど、どれもとても個性的。目が出ていたり鼻が丸かったり(ギザギザだったりw)。等身バランスのデフォルメの仕方も面白いし。

尾田氏が「最も尊敬する漫画家」に鳥山明の名前を挙げているところから、漫画というものに対する彼の姿勢が窺い知れるなぁと。紙とペンだけで描けない世界はない、という無言のメッセージを感じる。(勝手にね)そういう意味では昭和の漫画家たちの血を確かに受け継いでいる作家さんだなと思います。うん、勝手にだけどね。

キャラクターひとりひとりのパーソナルヒストリーがきっちり描かれているのも魅力なのかな。一言でいえば「ひとつの船に次々と仲間が加わり大秘宝を求め航海していく冒険&成長物語」なんだけど。(ああ爽快)ただ、仲間が加わっていく過程でそれぞれの葛藤がちゃんと語られる。その葛藤に読み手は共感して涙する。それがあるからこそ登場人物たちはお互いに仲間を大切にする、と。

以上が、45巻まで読んだ感想です。
ようやく、7年くらい前に同僚(男性)が「ご、ごご、ゴーイングメリー号がぁぁーーー!」と泣き叫んでいた理由が分かりました。

男の子って、乗り物にも愛情を注ぐものね。


とにもかくにも、レンタル期日までのあと1週間でどこまで読めるかが勝負です。60巻まで借りてるんだけどそんでいいかな。
(他にもやることあるし)

あぁ、あと、紙媒体だけじゃなくて、アニメも少し見ておかないと。こないだチラッと見たけど、ゾロの髪の毛、なんであんな色なの(汗)ひどい。仕方ないんだろうけど(笑)

久しぶりの王道少年漫画、童心に帰ってあとすこし楽しむとします。



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