見る度に嬉しかった、彼の笑顔。だけどあの日は心が痛くて、どうしようもなかった。

その理由はきっと、その笑みが向けられたのが自分じゃなかったから、なんて子供じみたワガママ。



それをきっと、人は嫉妬って呼ぶのだろう。





「美紅ー!お風呂入りに行こっ」

「うん、行く」



季節は5月も半ばの暖かさが増すある日の夜。旅館の一室でそう呼びかける雛ちゃんと、私はタオルや着替えを手に浴室へと向かい歩き出した。

そう、現在私たち大竹映像制作会社の一行は、年に一度の社員旅行の真っ最中。旅行先は毎年恒例、とある温泉街にある有名な温泉旅館だ。



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ほのぼの  無愛想  身長差  同期  じれじれ 

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