ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「あ、そういえば青井の奴と今そこですれ違ったんだけどさ。あいつどうかしたのか?」
「え?はっ!まさか怒ってました!?不機嫌でしたか!?」
「いや、何か耳まで真っ赤だったから熱でもあるのかと」
「へ…?」
青井くんが、耳まで真っ赤…?
なん、で…
矢口さんからの予想外の言葉から想像するのは、もしかしたら照れてる?なんて、思い上がりにも近い予想。
なんて、なんて…ね。
思い出すのは、先程触れたあの手の冷たさ。ごつごつとした、長い指。
この手はじんじんと熱を帯びて、心を鳴らす。ドキドキ、ドキドキ、と。