───「なに…?あぁ…わかった…。すぐに向かう…」






低い声で相槌を打っている仁。







「若!!」






電話を切った仁に血相を変えた龍樹が声をかける。






二人とも…一瞬で極道の顔になってる…








「礼斗くんと絢香ちゃんが!!」







「いま真から連絡があった。向かうぞ。」







「承知。」







事の内容が全くわからない私に仁が”車で話す”と低く言う。






こんなに焦っている仁は久しぶりに見る。






それに…礼斗と絢香になにかあったの…?








「──若、居場所がわかりました。」





誰かに電話をかけていた龍樹が切羽詰まった声で言う。






龍樹の言葉に”行くぞ”と呟いた仁と共に車に乗り込んだ。









「仁…なにがあったの…?」







「………………。」







「……仁…?」







「お袋と、礼斗と絢香が拉致された。」







「ッッ、」







声を上げるな…強くなれ。





焦っているのも心配なのも私だけじゃない…仁も龍樹も同じだ。







泣くな…








「大丈夫だ。」







少し震えた私を強く抱きしめた仁は小さく呟いた。






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ヤクザ  極道  父親  溺愛 

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