「──おはようございます。社長。」




爽やかな笑顔を浮かべながら律儀に頭をさげた伊藤さんが迎えてくれた。




伊藤さんもそろそろ結婚するかも…っていう噂が社内を巡っていたりする…。





「社長、本日は朝一で会議が入ってます。」




先ほど優志にも言われた内容を伊藤さんに言われて面倒さそうに舌打ちを落とした雅人。




「優花は?」





「本日は社長のみの参加となります。」





「あ?なんでだ?」





「大事な会議だからですよ。」




雅人が会議に参加する時はだいたい私も一緒に参加させられる…。



だけど、どうしても私が会議には出ない時がある。



それは…会議に取引相手が参加する時…つまり、目上の方が参加する時は礼儀として雅人だけで参加している。





「多分、今日は赤池社長がお見えになりますから…優花さんがいては話が進みませんよ。」





「チッ……わかったよ。」




渋々納得したらしい雅人。




それより…




「伊藤さん!今日、お父さん来るんですか!?」





「えぇ、新しいプロジェクトの事で打ち合わせにいらっしゃいますよ。」





「やった!」





赤池社長…私の実のお父さん。



前の一件で表向きでは私とお父さんは赤の他人だということになっている。



だから堂々と会うことはできないんだけど…こうして、神城と赤池が経営的に関わっているからたまに会うことが出来る。




優雅も"赤池のじいちゃん!"と、お父さんの事を慕っているのになかなか会わせてあげられないのが申し訳ない。





「……では、若は会議室へ…」




お父さんが来ると聞いて興奮してしまった私となぜかめんどくさそうな顔をしている雅人の間に入ってくれた優志。




そのまま各自、仕事に取り掛かった。





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ヤクザ  極道  父親  溺愛 

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