(3)処女コンプレックス



大悟の友人の中には、処女よりある程度男慣れしているタイプの女の子の方が好きだという奴もいる。



大悟自身も15歳のときの初体験の相手は二番目の兄貴の元カノで、積極的だった年上のその相手に奪われるようにして済ませてしまったから、「処女じゃないほうがいい」という奴の気がわからなくもない。

兄貴に振られた彼女に、腹いせであそばれただけだけど、セックスをしてみたいという好奇心が強かった当時は友達よりも一足先に経験出来たことは悪い思い出ではなかった。

勝手がわからなかった自分はすべて任せきりのままでいられたから、たしかに慣れた相手とのセックスは的確で楽なんだと思う。


でもそれは自分にも彼女にも恋愛感情が一切なかったから楽しめたのであって、もし本当に好きな相手とだったら、ヤることがすべてみたいな、相手のことを何も考えないあんな適当で勢いだけのセックスをするなんて、無様すぎて御免だった。


理沙は大事な恋人で、初めてなのだから、そんなふうには抱きたくなかった。



「……本気で好きになった相手が、簡単にエッチさせるようなコじゃなかったってのは、男にとって悪いことなんかじゃねぇよ」



慣れてる女の子とのエッチはお手軽で、それはそれでいい思いをさせてもらったと思うけれど。理沙だけはそうじゃなくていい。そうじゃなくてうれしいと思う。



理沙がまだ誰にも許していない体を自分にだけ触れさせてくれるというなら、ただそれだけのことでどうしようもなく理沙のことがいとおしく思えてくる。

自分だけが彼女の特別になれるのだと、誇らしい気分にすらなる。



だから彼女の口からはっきり未経験だといわれても、面倒だとは少しも思わなかった。



早く理沙としてみたいという気持ちはいつも爆発しそうになるけれど、自分の衝動に押し流されずに、理沙のことを大事にしたかった。

不慣れだというなら、時間を掛けて理沙の心と体を宥めて、その手間ごと楽しんで理沙と繋がってみたいと思っていた。





「理沙ちゃんだってさ、簡単にヤったりしなかったのは、今まで自分のこと大事にしてたってことだろ?こっちだって理沙ちゃんのこと大切にしたいと思ってるんだから、いつもとちがうことして俺のこと揺さぶんなよ」


布団越しにぽんぽん理沙の背中を叩きながら、ときどき鼻を掠める、体が疼いてしまうほど甘い匂いに文句を言ってやる。


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